2016年 03月 26日
サントリー美術館 宮川香山 |
明治から大正時代を代表する陶芸家 宮川香山展が4月17日までサントリー美術館で開催されています。
没後100年を迎える宮川香山(初代)の全貌が紹介されています。
ほとんど日本になかったものが50年かけて集められ、超絶技巧のやきものを目に出来ます。
一部、高浮彫の作品の撮影が許可されていました。
蓮とカエルの意匠の胴部に獅子を乗せた蓋付き壺
胴のくぼみに擬人化されたカエル…
蓋には獅子…
桜の幹と桜、鳥が迫る迫力の作品
陶器の表面を写実的な浮彫や造形物で装飾する「高浮彫」は海外への輸出を意識したもの
ひとつの作品に何年もかかり、途中で割れてしまう事がたくさんあったのが納得の作品…
武者修行のカエルが合戦に挑む…
自由な発想と高浮彫作品の迫力、そして超絶技巧の世界
展示の後半は、釉下彩や青磁…
吸い込まれそうなみずみずしさと優美な品格に感動しました。
これだけの作品が一挙に拝見出来る機会、是非、足を運んで下さい。
海外の磁器が台頭してきた晩年、「どんなものが海外から入ってきても、安易なものに流されず、日本を大切にし、時間がかかろうとも手描きにこだわり、作り続けていけば日本の世界は守られていく」という香山の言葉…
陶器の表面を写実的な浮彫や造形物で装飾する「高浮彫」と呼ばれる新しい表現技法によって、日本陶磁における装飾の概念を覆すような、精緻で独創的な世界を作り上げ、そして釉下彩や青磁の気品ある世界を作り上げてきた香山の真摯な姿に深い感動に満たされました。
by froglady
| 2016-03-26 23:23
| 展示会
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